【出版社】リトン
【著　者】原口尚彰：著
品番/ISBN: 9784863760936
発売/発行年月: 2022年10月
判型: A5
ページ数: 158

「愛」はキリスト教倫理の中心的主題の一つであるが、その起源は旧新約聖書にあり、聖書の証言を精査することが愛についての神学的考察の出発点である。旧新約聖書のかなりの部分は物語的記述であり、愛の主題に関しても登場人物たちの行動を叙述することを通して愛の実相を明らかにしている。また、新約聖書も愛の教説についての指導者たちの発言を伝えると共に、福音書の物語の登場人物たちの行動の描写を通して隣人愛や兄弟愛や友愛や師弟愛の現状を描いている。本書は聖書に描かれている愛の多様な実態を確認すると共に、聖書における愛の教説の分析を行って、聖書が語る愛の主題の全体像を明らかにする。

【目　次】より
I　旧約聖書における愛の主題
II　初期ユダヤ教における愛の主題
III　新約聖書における愛の主題
VI　まとめと展望

著者紹介
原口　尚彰（はらぐち 　たかあき）
1953 年生まれ。1977 年、東京大学法学部卒業。1982 年、日本ルーテル神学校卒業。1991 年、D.Th.（シカゴ・ルーテル神学校）取得。
聖和大学助教授、東北学院大学教授、フェリス女学院大学教授を経て、現在、日本ルーテル神学校講師、日本聖書神学校講師。

著書　『パウロの宣教』（教文館 1998 年）、『ガラテヤ人への手紙』（新教出版社 2004 年）、『新約聖書概説』（教文館 2004 年［オンデマンド版 2019 年］）、『信じることと知ること』（東北大学出版会 2005 年）、『ロゴス・エートス・パトス：使徒言行録の演説の研究』（新教出版社 2005 年）、『新約聖書釈義入門』（教文館 2006 年）、『新約聖書神学概説』（教文館 2009 年）、『ローマの信徒への手紙　上・下巻』（新教出版社 2016、2021 年）、その他新約学関係の論文多数。

訳書等　『新約聖書釈義辞典』第３巻（共訳 教文館 1995 年）、Ｕ・ルツ『マタイの神学』（教文館 1996 年）、Ｐ・シュトュールマッハー『聖書神学をどう行うか？』（教文館 1999 年）