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【出版社】亜紀書房
【著 者】若松英輔
【発売日】2021年10月
【判 型】四六変型判
【頁 数】320

昼の光の届かない深みに広がる「魂の風景」

同人誌に批評を発表するのみで著作を遺さなかった越知保夫(1911〜1961)は遺稿集『好色と花』により、遠藤周作、島尾敏雄、平野謙らに絶賛され脚光を浴びた。
理性の光を超えて実在の風景へと手を伸ばした彼の精神の軌跡を若松英輔が縦横に論じた傑作批評に、新原稿を加えて編む決定版。

人間と「死者」との交わりを探究したその精神の軌跡を、小林秀雄、井筒俊彦、須賀敦子、池田晶子、そしてキリスト教との連なりの中に描き出す日本精神史の試み。

目次
■はしがき

■信仰の実践と逮捕まで
■詩と愛
■批評家の誕生
■聖者論――越知保夫と小林秀雄
■実在論――越知保夫と井筒俊彦
■死者論――越知保夫と二人の劇作家、チェーホフとマルセル
■異端論――越知保夫と須賀敦子
■あとがき

〈増補〉
■遅れてきた遺言
■驢馬の仕事
■悲しみの神学――近代日本カトリック感情史序説
■増補新版 あとがき


著者プロフィール
若松 英輔 (ワカマツ エイスケ)

1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎学術賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学館賞詩部門受賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞、2019年に第16回蓮如賞受賞。
著書に『イエス伝』(中央公論新社)、『生きる哲学』(文春新書)、『霊性の哲学』(角川選書)、『悲しみの秘義』(ナナロク社、文春文庫)、『内村鑑三 悲しみの使徒』(岩波新書)、『詩集 たましいの世話』『常世の花 石牟礼道子』『本を読めなくなった人のための読書論』『弱さのちから』『魂にふれる 大震災と、生きている死者 [増補新版]』(以上、亜紀書房)、『詩と出会う 詩と生きる』『14歳の教室 どう読みどう生きるか』(以上、NHK出版)、『霧の彼方 須賀敦子』(集英社)など多数。

神秘の夜の旅
越知保夫とその時代
【増補新版】

型番 9784750517209
ポイント 99pt
販売価格 1,980円
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