発売日 : 2020/10/6 19cm/302p ISBN-13 : 978-4-909753-09-0 出版社 : ヘウレーカ 【著者】 福嶋裕子 青山学院大学理工学部教授、宗教主任(チャプレン)としてキリスト教概論を担当。ハーバード大学神学部博士課程修了(専門:新約聖書と初期キリスト教の諸起源)。聖書に登場する「寡婦(やもめ)」のように古代社会で周辺に生きる人びとに関心を持つ。訳書に『叫び声は神に届いた──旧約聖書の12人の祈り』(W. ブルッゲマン著、日本キリスト教団出版局、2014年)、共著『3.11以降の世界と聖書──言葉の回復をめぐって』(日本キリスト教団出版局、2016年)がある。 聖書に登場する女性たちは男性に比べると圧倒的に少ないが、男性中心の古代社会で、歴史に翻弄され失意の人生を送った女性もいれば、機知と機転でたくましく生き延び祝福された人生を終えた女性もいる。そうしたヒロインたちの生身の姿を生き生きと描き直すことによって、聖書全体の流れを俯瞰しようというのが本書の試みである。 ヒロインたちは、夫に裏切られたり、屈強な男たちに武力で囲まれたり、若くして夫と死別したり、誠実な夫を権力者に殺されたりした。また、若い側女への嫉妬、無理解な夫への義憤、女同士の競争、さらにはレイプと家族による沈黙の強要など、聖書は彼女たちの過酷な現実をそのままに語る。しかし、それでも希望を失わず自らの人生に向き合い、絶望的な時代に、未来に信頼することをやめなかった女性たちがいた。本書はかのじょたちの視点でものがたりを語る。 聖書に関心があるけれど、全体の流れがわからず、分厚くて読み通すことが難しいと思っている人にとっては、ヒロインたちのものがたりを通して聖書が伝えたいメッセージの輪郭が見えてくるでしょう。また、ある程度聖書になじんでいる方にとっては、聖書が提起する人間と社会にまつわる重い課題にあらためて対面する契機となることでしょう。 目次 第1章 祝福された女たち 1 エデンの園からの出発 エバ 2 子どもを産めない女主人、自由を求める女奴隷 サラとハガル 3 顔も知らない夫の元へ リベカ 他 第2章 生き残りを賭けて 1 滅ぼし尽くす聖戦を生き延びた遊女 ラハブ 2 非情な戦場を生き抜くには デボラとヤエル 3 父の名誉に命を賭ける エフタの娘 他 第3章 語り出す女たち 1 神は貧しい者を引き上げる、とかのじょは歌った ハンナ 2 亡霊の声を取りつぐ エン・ドルの口寄せの女 3 恋愛と政略結婚に翻弄される王女 ミカル 他 第4章 権威と権力を身に纏う女たち 1 王妃はマスカラをたっぷりと塗った イゼベル 2 神殿から引きずり出された女王 アタルヤ 3 王にも預言者にも夫にも媚びない シュネムの女 他 第5章 イエスと共に生きる 1 主のしもべ イエスの母マリア 2 イエスに触れる 長血の女とヤイロの娘 3 イエスの足元で学ぶ姉妹 マルタとマリア 4 悔い改めた娼婦 罪の女 5 イエスの同伴者 マグダラのマリア 他 ヒロインたちの聖書ものがたり キリスト教は女性をどう語ってきたか 型番 9784909753090 ポイント 148pt 販売価格 2,970円 購入数 shopping_cartカートに入れる mail_outline この商品についてお問い合わせ ツイート error_outline 特定商取引法に基づく表記 (返品など) share この商品を友達に教える undo 買い物を続ける forum レビューを見る(0件) rate_review レビューを投稿