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【出版社】新潮社
【著 者】森本あんり
【発行日】2015年8月
【判 型】四六判変型
【頁 数】282頁

アメリカでは、なぜ反インテリの風潮が強いのか。なぜキリスト教が異様に盛んなのか。なぜビジネスマンが自己啓発に熱心なのか。なぜ政治が極端な道徳主義に走るのか。そのすべての謎を解く鍵は、米国のキリスト教が育んだ「反知性主義」にある。反知性主義の歴史を辿りながら、その恐るべきパワーと意外な効用を描く。

はじめに
プロローグ
レーガン大統領とピューリタン/祝福か滅びか/「契約」概念のアメリカ化/宗教の伝播とウィルス感染/単純な二本線の論理/幸福の神義論/反知性主義の成分要素

第一章 ハーバード大学 反知性主義の前提
1.極端な知性主義
リバイバリズムを生む土壌/高学歴社会/ハーバード大学の設立/牧師養成の神学校として/一般教養の大学として/神学ではなく教養/学部と大学院/「万人祭司制」の教育/カトリックの神学教育/その後の高等教育
2.ピューリタンの生活ぶり
教会の成り立ち/高度に知的な礼拝/実像のピューリタン/水没した学長

第二章 信仰復興運動 反知性主義の原点
1.宗教的熱狂の伝統
テレビ伝道者と大統領選挙/信仰復興運動の発端/「誠実な報告者」エドワーズ/信仰復興はなぜ起きたか/幼児洗礼と半途契約/教会員籍と公民資格/人口増と印刷業の発展/メディアとコンテンツの循環
2.「神の行商人」
「メソポタミア」の一言で/フランクリンとの出会い/フランクリンの絶賛/メディアの活用/ホイットフィールドとエドワーズ/歴史の証言者になるとは/伝道集会の規模
3.反知性主義の原点
なぜ野外集会なのか/古女房かコーラスダンサーか/反知性主義の決めぜりふ/原点への回帰/「熱心」の逸脱/「詐欺師」の伝統/信仰復興と「アメリカ」の成立

第三章 反知性主義を育む平等の理念
1.アメリカの不平等
平等理念のプロテスタント的起源/平等は画に描いた餅か/平等の超越的な根拠/宗教的には平等だが/宗教的反逆と政治的反逆/ニューイングランドの矛盾
2.宗教改革左派とセクト主義
第三の改革勢力/チャーチ型とセクト型/ミュンスターの惨劇/迫害への抵抗/法律違反という挑戦/クエーカーの過激な平等主義/フランクリンとクエーカー
3.宗教勢力と政治勢力の結合
建国父祖たちとの協力/マディソンの確信/アメリカ的な政教分離の真意/窮地に陥ったジェファソン/反知性主義を育む平等論/大きな政府への警戒心/「キリスト教国アメリカ」の意味

第四章 アメリカ的な自然と知性の融合
1.釣りと宗教
「リバー・ランズ・スルー・イット」/自然の法に聞き従う/語り得ないものを伝える
2.「理性の詩人」と「森の賢者」
自然と魂との連続/映画化された哲学/エマソンの反知性主義/ヨーロッパ的な知性に抗して/ラディカル・セクトとの共通性/「森の賢者」ソロー

第五章 反知性主義と大衆リバイバリズム
1.第二次信仰復興運動
広がりゆくアメリカ/メソジスト教会の発展/「読み書きのできるバプテスト」/バプテスト教会の発展/諸教派の乱立
2.反知性主義のヒーロー
間抜けなロバ/ジャクソンの生い立ち/「読み書きのできるアダムズ」/大衆動員による選挙/反知性主義の使命/ジャクソン政権の遺産/ジェントルマンの凋落/ほら話のできるヒーロー/詐欺師の伝統/強者をやっつける反知性主義
3.リバイバルのテクニック
チャールズ・フィニー/弁護士のように説教を語る/宗教か呪術か/リバイバルは奇跡ではない/リバイバルのプロデューサー/女性と黒人の平等へ

第六章 反知性主義のもう一つのエンジン
1.巨大産業化するリバイバル
第三次信仰復興運動/子どもたちの日曜学校から/独立系教会のはじまり/理想のビジネスモデル/イギリスへの伝道旅行/体制派知識人の反発/スコットランド教会の立場/困惑するリベラリズム/唯物論者エンゲルスの見解
2.信仰とビジネスの融合
徹底した組織化/リバイバル集会の会場/資金と報酬/巡回セールスの起源
3.宗教の娯楽化
元祖パブリック・ビューイング/音楽家サンキーの魅力/秩序立った興奮/「天助」と「自助」の相即/温和な反知性主義/宗教と現世の利益

第七章 「ハーバード主義」をぶっとばせ
1.反知性主義の完成
戦闘的な反知性主義のヒーロー/サンデーの生い立ち/大リーグ選手へ/野球のプロスポーツ化/二つの出会い/妻に釣り合う人間となるために/伝道者への転身/牧師資格の取得
2.知性の平等な国アメリカ
トクヴィルの驚き/知性の前進を促す反知性主義/「たたき上げ」の可能な時代/成功が成功を生む時代/アメリカン・ドリームの体現者/成功神話に隠された心理
3.アメリカ史を貫く成功の倫理
ショービジネス化する伝道集会/政教分離の副産物/リバイバルと音楽/ナショナリズムへの傾斜/反知性主義の変質/キリスト教の土着化/素朴な道徳主義/矛盾に満ちた晩年

エピローグ
知性とは何か/知性をもつのはどんな人か/反知性主義とは何か/反知性主義が生まれた背景/反知性主義の存在意義/反知性主義のゆくえ/ポジティヴ病の現代アメリカ/反知性主義は輸出されるか

あとがき


著者/森本あんり
1956年、神奈川県生まれ。国際基督教大学(ICU)人文科学科教授。国際基督教大学人文科学科卒。東京神学大学大学院を経て、プリンストン神学大学院博士課程修了。プリンストンやバークレーで客員教授を務める。専攻は神学・宗教学。著書に『アメリカ的理念の身体』(創文社)、『反知性主義』(新潮選書)、『宗教国家アメリカのふしぎな論理』(NHK出版新書)、『異端の時代』(岩波新書)、『キリスト教でたどるアメリカ史』(角川ソフィア文庫)など。

反知性主義―
アメリカが生んだ「熱病」の正体

型番 9784106037641
ポイント 71pt
販売価格 1,430円
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