著者：永田圭介

発売日：2018/08/08

ページ数：280頁

判型：四六判　上製

ISBN:978-4-7642-9980-1

出版社：教文館



明治16 年に日本初の楽譜付き讃美歌集『譜付基督教聖歌集』の翻訳助手を務め、讃美歌『あまつましみず』を17 歳で作詞した永井（旧姓松本）英子（1866-1928）。新聞草創期の女性記者として足尾鉱毒事件を糾弾、米国に渡り保険代理人として商才を発揮、病床にあっても反戦を訴え続けた不世出の異才。彼女の知られざる数奇な生涯を記した評伝。



目次



第一章　神童の前途

　一　父の英才教育

　二　津田仙と救世学校

　三　讃美歌共同翻訳

　四　バイブルウーマン

第二章　閉塞社会の弾圧

　一　女子高等師範学校卒業前後

　二　家永豊吉と結婚、五年後突然の破産離婚

　三　横山源之助がつなぐ樋口一葉から英子への志

　四　女性新聞記者として貧民街取材

　五　記者みどり子、足尾鉱毒被災を糾弾

　六　新天地アメリカへ単身渡航

第三章　アメリカ社会での奮闘

　一　シカゴで事故禍

　二　セントルイス万国博覧会で商才発揮

　三　サンフランシスコで永井元と結婚

　四　大地震からの脱出と救済活動

第四章　学位とビジネス

　一　大学での猛勉強、学士、修士取得

　二　詩文で保険勧誘、新商法ダイレクトメール

　三　栄誉ある「二〇万ドルクラブメンバー」に

第五章　病床からの闘いと死

　一　知的欲求の奔流、仏文名著読破

　二　世界大戦の渦中から、反戦詩文を新聞掲載

　三　クリスチャン・サイエンス

　四　病床の日々

　五　ある晴れた日に

終章　憩いこひの水濱

　引用・参考文献

　永井英子　年譜

　あとがき

　人名索引